2025.10.22
楽天RPP広告とは?仕組みから運用のコツまで徹底解説
楽天市場で商品を販売する店舗にとって、「RPP広告」は最も基本的で効果的な広告メニューであり、売上拡大の強力なツールです。
RPP広告(楽天プロモーションプラットフォーム)とは、楽天市場内の検索結果ページに商品を上位表示させるクリック課金型の広告サービスで、購買意欲の高い顧客に直接リーチできます。
この広告を活用することで、新商品の初期販売実績の獲得、既存商品の露出拡大、競合商品からの顧客獲得など、様々な目的を達成できます。
本記事では、RPP広告の基本的な仕組みから設定方法、効果的な運用のコツ、成果を最大化するための戦略まで、実践的に解説します。
楽天広告を初めて利用する店舗や、RPP広告の効果を高めたい方にとって、確実に成果を上げるための重要な知識が得られる内容となっています。
RPP広告の基本
RPP広告は、楽天広告の中で最も利用されている広告形式であり、商品単位での広告配信が特徴です。
この広告の基本的な仕組みと特徴を理解することが、効果的な運用の第一歩となります。
RPP広告とは
RPP広告(Rakuten Promotion Platform)は、楽天市場内の検索結果ページに、「PR」または「広告」というラベル付きで商品を表示する広告形式です。
見た目は通常のオーガニック検索結果(自然検索結果)と非常に似ており、顧客に違和感を与えずに自然な形で商品を訴求できる特徴があります。
クリック課金制(CPC: Cost Per Click)であり、広告が表示されるだけでは費用が発生せず、実際にクリックされた場合のみ広告費が発生する仕組みです。
キャンペーン、商品ごとまた特定のキーワードに対して入札額を設定し、入札額が高いほど検索結果の上位に表示される可能性が高まります。
楽天広告の中で最もシンプルで、設定が簡単なため、広告初心者でも始めやすく、少額の予算からスタートできる点が大きな魅力です。
広告が表示される場所
RPP広告は、主に以下の場所に表示されます。
▼検索結果ページの上部
検索結果の最上部に「PR」ラベル付きで表示され、最も目立つ位置であるため、高いクリック率が期待できます。
通常、検索結果の1位〜5位程度が広告枠として表示され、その下にオーガニック検索結果が続きます。
▼検索結果ページの中間や下部
検索結果の途中や最下部にも、オーガニック検索結果と混在する形で表示されます。
上部の広告枠と比較すると目立ちにくいですが、入札額を抑えながら露出を確保できます。

参照:楽天運営ナビ
▼楽天市場の商品ジャンルページ
商品ジャンルページとは、楽天市場の商品をカテゴリ別に探せるページのことで、楽天トップページのレフトナビから入ることが可能です。特に明確な検索キーワードがなく、商品のカテゴリを基準に商品を探したいお客さんに利用されます。
こちらも検索結果と同様に上位がRPP広告枠として設定されており、PC・スマートフォン・アプリいずれも上位6位までに商品が表示されます(キーワード検索と比べて、PCページの表示範囲が少しだけ広いです)。
前述したキーワード検索ほど表示頻度は高くはありませんが、「ギフト」「ファッション」「インテリア」など、感覚で選ばれる商材においては、アクセス貢献につながりやすい場所だと言えるでしょう。

参照:楽天運営ナビ
料金体系
RPP広告は完全なクリック課金制であり、広告の表示回数(インプレッション)がどれだけ多くても、費用は一切発生しません。
顧客が広告をクリックした時点で初めて費用が発生し、1クリックあたりの費用(CPC)は、入札額と競合状況によって決まります。
入札は「1クリックあたり最大いくらまで支払うか」を設定するオークション形式で、実際の支払額は入札額よりも低くなることが低くなることもあります。
1月あたりの予算上限を設定できるため、予算を超えて広告費が発生する心配がなく、安心して運用できます。
最低予算の制約はありませんが、1クリック最低20円からと設定が可能となります。楽天広告の中では比較的費用が安く、すぐに配信を止めることができるので小規模店舗でも気軽に利用を開始できます。
RPP広告のメリット
RPP広告を活用することで、店舗は多くのメリットを享受でき、効率的な売上拡大を実現できます。
即座の露出増加
オーガニック検索での上位表示には、販売実績の蓄積やレビューの獲得など、時間のかかる取り組みが必要です。
RPP広告を利用すれば、設定した翌日から検索結果の上位に商品を表示でき、即座に露出を増やせます。
特に新商品や新規出店の店舗にとって、初期段階での認知獲得と販売実績の積み上げに極めて有効です。
高いコンバージョン率
楽天市場で検索する顧客は既に購買意欲を持っており、「何を買おうか」を考えている段階です。
このため、広告をクリックした顧客が実際に購入に至る確率(コンバージョン率)が、他のプラットフォームの広告と比較して非常に高い特徴があります。
適切な商品を適切なキーワードで広告配信することで、高い費用対効果を実現できます。
販売実績の加速とオーガニック順位向上
RPP広告を通じて販売実績を積み上げることで、楽天の検索アルゴリズムからの評価が高まります。
その結果、オーガニック検索(自然検索)での順位も徐々に向上し、広告を停止した後も一定の露出と売上を維持できる状態を作り出せます。
RPP広告は短期的な売上拡大だけでなく、長期的なオーガニック順位向上への投資としても機能します。
柔軟な設定と簡単な運用
RPP広告は、他の広告メニューと比較して設定項目がシンプルで、初心者でも理解しやすい構造です。
商品ごと、またはキーワードごとに入札額を設定でき、戦略的なコントロールが可能です。
少額予算からスタートでき、効果を見ながら段階的に拡大できる柔軟性も大きな魅力です。
データに基づいた最適化
詳細なパフォーマンスデータが1日ごとに確認でき、どのキーワードが効果的か、どの商品が広告経由で売れているかを把握できます。
このデータに基づいて、キーワードの追加・削除、入札額の調整、予算配分の変更など、継続的な最適化が可能です。
RPP広告の設定方法
RPP広告を開始するための基本的な設定手順を理解し、適切に設定することが成果への第一歩です。
RMSへのログインと広告設定画面へのアクセス
楽天市場の店舗管理システム「RMS(Rakuten Merchant Server)」にログインします。
メニューから「広告・アフィリエイト・楽天大学」を選択し、「RPP広告」をクリックして広告設定画面にアクセスします。
広告対象商品の選択
RPP広告で配信する商品を選択します。
▼全商品一括登録
店舗内のすべての商品を一括で広告対象に設定する方式で、手間がかからず、店舗全体の露出を網羅的に増やせます。
ただし、在庫切れ商品や利益率の低い商品も含まれるため、細かい管理が必要です。
▼個別商品登録
特定の商品のみを選択して広告対象に設定する方式で、戦略的な商品選択が可能です。
売れ筋商品、利益率の高い商品、在庫が十分にある商品などを優先的に選択することで、効率的な広告運用ができます。
在庫が十分にあり、商品ページが最適化されている商品を優先的に広告対象とすることが重要です。
もし広告配信させたくない商品があれば除外設定をすることもできます。
入札方式の選択
RPP広告には、「自動入札」と「手動入札」の2つの入札方式がありました。
2025年11月1日より「手動入札」がなくなり、「自動最適化」のみの配信方法となりました。
「自動最適化」とは 楽天が自動的に最適な入札額を設定してくれる方式です。
楽天が保有するビッグデータとAIアルゴリズムを活用し、配信面ごとのCPC(クリック単価)を自動で調整してくれます。
注意点としてはキーワードCPC(特定キーワードに対する入札)は対応しておりません。
戦略的に配信させたいキーワードに関しては、引き続き手動設定が求められます。
自動最適化の機能の変更点

自動最適化機能は設定した金額が今までは1クリック固定で費用となっておりましたが、「上限」の設定金額となります。

参照:楽天運営Navi
予算の設定
1月あたりの予算上限を設定します。
最低月予算は5,000円から設定が可能です。
それ以下に収めたい場合は、手動でオンオフの調整が必要となります。
予算を使い切ると自動的に広告配信が停止されるため、想定外の広告費が発生する心配はありません。
楽天スーパーセールやお買い物マラソンなどの大型イベント期間中は、予算を大幅に増額することで、売上の最大化が期待できます。
キーワード設定
特定のキーワードで配信したい場合、手動でキーワードの追加とCPC金額の設定が必要です。
▼キーワード選定のポイント
・商品名や商品カテゴリーに関連する語句
・顧客が実際に検索しそうな自然な言葉
・ビッグキーワード(検索ボリュームが大きい一般的な語句)とロングテールキーワード(具体的で詳細な語句)のバランス
楽天サーチの「検索キーワード」や「サジェスト機能」を参考にすることで、効果的なキーワードを発見できます。
競合が多すぎる超ビッグキーワードは避け、ある程度具体的で購買意欲が高いキーワードを中心に選定することが効果的です。
入札額の設定
各キーワードまたは商品に対する入札額(1クリックあたりの最大支払額)を設定します。
楽天が表示する「推奨入札額」を参考にしつつ、商品の利益率や目標とする広告費率を考慮して設定します。
重要なキーワードや売れ筋商品には高めの入札額を設定し、優先的に露出を確保する戦略が効果的です。
注意点としては、設定できるキーワード数が10個までとなっているので、優先度の高いキーワードの選定が必要です。
またCPC設定金額の最低金額が40円以上となっているため、商品単価、転換率を考慮して設定する必要があります。
広告配信の開始
すべての設定を確認し、「登録をする」」をクリックすると、設定後すぐに広告配信が開始されます。
広告開始後は、定期的にパフォーマンスデータを確認し、必要に応じて設定を調整することが重要です。
効果的な運用のコツ
RPP広告で成果を最大化するには、設定後の継続的な最適化と戦略的な運用が不可欠です。
商品ページの事前最適化
RPP広告で顧客を商品ページに誘導しても、商品ページが魅力的でなければ購入につながりません。
広告開始前に、商品名、画像、説明文、価格設定、レビュー状況など、すべての要素を最適化することが極めて重要です。
▼最適化のポイント
・商品名にキーワードを含め、検索されやすくする
・メイン画像は高品質で商品の魅力が伝わるものを使用
・商品説明文は詳細で分かりやすく、購買を後押しする内容
・競合と比較して適切な価格設定 ・可能な限りレビューを獲得し、信頼性を高める
魅力的な商品ページにより高いコンバージョン率を実現できれば、同じ広告費でより多くの売上を獲得でき、広告効果が飛躍的に向上します。
戦略的な商品選択
すべての商品を広告対象にするのではなく、以下の条件を満たす商品を優先的に選択します。
▼広告に適した商品
・利益率が高く、広告費を払っても利益が残る商品
・在庫が十分にあり、売り切れの心配がない商品
・レビュー評価が高く、購入後の満足度が期待できる商品 ・競合と比較して優位性(価格、品質、独自性など)がある商品
在庫切れ商品や利益率の極端に低い商品に広告費を使うと、費用対効果が悪化するため注意が必要です。
キーワード戦略の構築
効果的なキーワード選定が、RPP広告の成果を大きく左右します。
▼ビッグキーワードとロングテールキーワードのバランス
ビッグキーワード(例:「コーヒー」「スニーカー」)は検索ボリュームが大きいですが、競合が多く入札額が高騰します。
ロングテールキーワード(例:「オーガニック コーヒー豆 エチオピア」「ランニング スニーカー メンズ 幅広」)は検索ボリュームは小さいですが、購買意欲が高く、競合が少ないため費用対効果が高い傾向があります。
両者をバランスよく組み合わせることで、幅広いリーチと高い費用対効果を両立できます。
入札額の最適化
初期設定の入札額は暫定的なものであり、データに基づいて継続的に調整する必要があります。
▼入札額調整の基本方針
・効果の高いキーワード(売上が多い、ROASが高い):入札額を上げて露出を増やす
・効果の低いキーワード(クリックされるが売上につながらない):入札額を下げるか停止
・未開拓のキーワード:テスト的に低めの入札額で開始し、効果を確認
入札額を上げすぎると広告費が膨らみ、下げすぎると露出が減るため、適切なバランスを見つけることが重要です。
予算配分の最適化
限られた広告予算を最も効果的に配分することが、ROI最大化の鍵です。
▼効果的な予算配分
・売れ筋商品や利益率の高い商品に予算を集中
・季節商品やイベント商品には、適切な時期に予算を集中投下
・楽天スーパーセールやお買い物マラソン期間中は、予算を増額
予算を分散させるのではなく、効果の高い商品やキーワードに集中させることで、全体の費用対効果が向上します。
季節性とイベントの活用
楽天スーパーセール、お買い物マラソン、楽天大感謝祭など、楽天独自の大型イベント期間中は、顧客の購買意欲が極めて高まります。
これらの期間にRPP広告の予算を増額し、入札額も引き上げることで、通常時の数倍の売上を獲得できる可能性があります。
イベント前に十分な在庫を確保し、魅力的なクーポンやポイントアップを設定し、広告予算を増額する計画的な準備が重要です。
データ分析と継続的な改善
RPP広告の管理画面で、定期的にパフォーマンスデータを確認します。
▼主要な分析指標
・インプレッション数(広告表示回数)
・クリック数とクリック率(CTR)
・広告経由の売上
・コンバージョン数と転換率(CVR)
・広告費とROAS(広告費用対効果)
・広告費売上比率
これらの指標の推移を追跡することで、改善すべきポイントが明確になります。
週次または月次でレポートを作成し、トレンドの把握と改善策の立案を習慣化することが、長期的な成功につながります。
RPP広告運用の注意点
RPP広告を効果的に運用するために、注意すべき点を理解しておくことが重要です。
在庫管理の徹底
広告で露出を増やしても、在庫切れが発生すると販売機会を失うだけでなく、広告費も無駄になります。
特に広告を強化している商品は、在庫の動きを常に監視し、在庫切れを起こさないよう計画的な発注が必要です。
広告費率の管理
売上に対する広告費の割合(広告費率)を常に把握し、利益が確保できる範囲内にコントロールすることが重要です。
一般的には、広告費率10%〜20%程度が目安とされますが、商品の利益率や事業戦略により適切な水準は異なります。
広告費率が高すぎる場合は、入札額を下げる、効果の低いキーワードを停止する、除外商品の設定、商品ページのコンバージョン率を改善するなどの対策が必要です。
商品ページの継続的な改善
広告を配信し続けても、商品ページの魅力が低ければ、高いコンバージョン率は得られません。
レビューの蓄積、画像の追加・改善、説明文の充実など、継続的に商品ページの品質を向上させることが重要です。
競合分析
競合店舗がどのようなキーワードで広告を出稿しているか、どのような価格設定をしているかを定期的に観察します。
競合の動向を把握することで、自店舗の広告戦略を調整し、競争優位性を維持できます。
他の広告メニューとの併用戦略
RPP広告は、他の楽天広告メニューと併用することで、相乗効果を生み出せます。
RPP広告で直接的な売上を獲得しつつ、クーポンアドバンス広告(CA広告)で価格に敏感な顧客を獲得する組み合わせが効果的です。
ターゲティングディスプレイ広告(TDA広告)でリターゲティングを行い、RPP広告経由で商品を閲覧したが購入しなかった顧客に再アプローチすることも有効です。
予算配分としては、RPP広告に60〜70%、他の広告メニューに30〜40%程度を配分するバランスが、多くの店舗で効果的とされています。
まとめ
RPP広告は、楽天広告の中で最も基本的で効果的な広告メニューであり、即座の露出増加と売上拡大を実現できます。
クリック課金制で少額予算から始められ、設定もシンプルなため、広告初心者でも取り組みやすい特徴があります。
重要なのは、事前の商品ページ最適化、戦略的な商品選択とキーワード設定、そして継続的なデータ分析に基づいた改善です。
効果の高い商品やキーワードに予算を集中させ、楽天スーパーセールなどのイベント期間に広告を強化することで、費用対効果を最大化できます。
RPP広告を通じて販売実績を積み上げることで、オーガニック順位の向上にもつながり、長期的な売上基盤の構築にも貢献します。
自社での運用が困難な場合は、豊富な実績を持つ専門サービスの活用も有効な選択肢です。
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