2026.10.31

Amazon Brand Registryとは?ブランド登録のメリット・条件・登録方法を解説

自社商品ページに相乗りされて売上を奪われたり、本来使えるはずの販促機能が制限されて機会損失につながったりと、Amazonでの販売活動に課題を感じていませんか。
この記事を読めば、Amazonブランド登録とは何か、そのメリットを正しく理解し、商標取得から申請完了までの最短ルートと必要なコストを把握して、2026年最新の情報を基に実際に登録作業を開始できる状態になります。

この記事で分かること

・不正出品対策と売上向上を両立させるブランド登録のメリット
・商標要件や実物写真など審査通過に向けて事前に準備すべき事項
・専用ポータルから申請して審査をスムーズに通過する手順
・登録完了後に売上拡大を加速させる販促ツールの活用法

全5ステップで保護機能の利用まで完了するAmazon Brand Registry導入の流れ

AmazonBrandRegistryの導入は、大きく5つのステップで進行します。
まず、ブランド登録によって得られる具体的な保護機能や販促ツールを把握することから始めます。
次に、登録の必須条件である商標権の要件を確認し、必要であれば取得手続きを進めます。

その後、審査で求められる商品パッケージの写真を準備し、専用ポータルから申請を行います。
最後に、審査を無事通過したら、売上拡大に直結する各種ツールを設定するという流れです。
まずは、ブランド登録によってどのような保護機能が利用できるのかを具体的に見ていきましょう。

ステップ1:Amazon Brand Registryによる保護機能を把握する

AmazonBrandRegistryは、自社ブランドを保護し、成長させるための多岐にわたる機能を提供します。
主な目的は、知的財産権の侵害からブランドを守ることですが、同時に売上向上に貢献する強力なマーケティングツールを利用する権限も得られます。
例えば、悪質な相乗り出品の排除や商品ページの編集権限の確保といった「守り」の機能と、A+コンテンツやブランドストアといった「攻め」の販促機能が利用可能になります。

AmazonJapanでの販売活動を本格化させる上で不可欠なプログラムです。
これらの強力な機能を利用するためには、前提条件となる商標権の取得が必要です。

確認事項:相乗り出品者をカタログから排除する保護効果

Amazon Brand Registryに登録すると、ブランドオーナーは知的財産権の侵害を報告するための専用ツールを利用できます。
これにより、自社の商品ページに不正に相乗りしている出品者や、偽造品を販売する出品者をAmazonに直接通報し、カタログから迅速に排除することが可能です。
また、ブランド登録を行うことで商品情報の編集権限が強化され、権限のない第三者による商品タイトルや画像、商品説明の不当な書き換えを防ぐ効果もあります。

この登録は、ブランドイメージと顧客からの信頼を守るための重要な盾となります。

確認事項:購入者の信頼を高める商品紹介コンテンツの作成権限

ブランド登録を完了すると、商品詳細ページをより魅力的にカスタマイズできる「A+(エープラス)コンテンツ」の作成権限が付与されます。
A+コンテンツとは、通常のテキスト説明文に加えて、高解像度の画像や比較表、ブランドストーリーなどを盛り込める機能です。
これにより、商品の特長や利点を視覚的に分かりやすく伝え、顧客の購買意欲を高めることができます。

テキストだけでは伝わりにくいブランドの世界観や商品の使用イメージを訴求することで、コンバージョン率の向上と顧客の信頼獲得に貢献します。

補足情報:偽造品を撲滅するProject Zeroプログラムの参加基準

ProjectZeroは、Amazonが提供する偽造品対策の最上位プログラムであり、ブランド登録済みであることが参加の第一条件です。
このプログラムに参加すると、ブランドオーナー自身がAmazonのカタログから偽造品の疑いがある商品を即座に削除できる権限を与えられます。

参加基準は厳格で、ブランド登録に加えて、過去に権利侵害の申し立てを一定数以上行い、その受理率が高い実績を持つなど、Amazonの招待を受ける必要があります。
ブランド保護への積極的な姿勢が認められたブランドのみが利用できる強力なツールです。

ステップ2:登録申請に必要な商標権の条件を確認する

AmazonBrandRegistryに申請するための最も重要な条件は、有効な商標権を所有していることです。
具体的には、特許庁によって登録が完了した「登録商標」、または特定の要件を満たした「出願中の商標」が必要となります。
商標は、商品やパッケージに表示されるブランド名やロゴと完全に一致していなければなりません。

この商標が、ブランドの所有者であることをAmazonに対して証明する公的な根拠となるため、登録申請の前に必ずステータスを確認しておく必要があります。
商標の準備と並行して、審査で提出を求められる商品パッケージの写真も用意しましょう。

確認事項:特許庁への出願中ステータスで申請する条件

Amazon Brand Registryは、商標が登録完了していなくても「出願中」のステータスで申請することが可能です。
ただし、そのためには日本の特許庁(Japan Patent Office)へ出願されている必要があります。
さらに、出願情報が確認できる出願番号の提出が求められます。

この緩和措置により、商標登録が完了するまでの長い待機期間を要さずに、早期にブランド保護機能の利用を開始できます。
ただし、最終的に商標登録が拒絶された場合、ブランド登録の資格を失う可能性があるため注意が必要です。

よくある失敗:登録商標に対してブランド名の表記が食い違うミス

ブランド登録の審査でよくある失敗例が、商標とブランド名の不一致です。
例えば、商標は「BRANDNAME」と大文字で登録されているのに、Amazonでのブランド名を「BrandName」や「brandname」と申請してしまうケースがこれに該当します。
大文字と小文字、スペースの有無、特殊記号など、商標として登録された文字列と一字一句完全に一致している必要があります。

この表記の食い違いは審査落ちの直接的な原因となるため、申請前に入念な確認が不可欠です。

補足情報:商標取得にかかる申請費用の相場

商標取得にかかる費用は、大きく分けて「特許庁に支払う印紙代」と「弁理士に依頼する場合の代行手数料」の2つで構成されます。
印紙代は、出願時に12,000円、登録時に32,900円(10年分)が最低限必要です(1区分の場合)。
弁理士に依頼する場合、代行手数料の相場は出願から登録まで含めて10万円前後が一般的です。

自身で手続きを行えば印紙代のみで済みますが、専門的な知識が求められるため、確実性を重視するなら専門家への依頼を検討するのが賢明です。

ステップ3:審査基準に適合する商品パッケージ写真を準備する

AmazonBrandRegistryの審査では、申請するブランドが実際にその商品に使用されていることを証明する写真の提出が必須です。
写真は、商品本体またはそのパッケージに、ブランドロゴが恒久的に印刷または刻印されていることが明確にわかるものでなければなりません。
単にロゴの画像を提出するのではなく、ロゴが印字された実物を撮影する必要があります。

この写真は、申請が正当なものであることを示す重要な証拠となるため、Amazonが定める基準を正確に満たすことが求められます。
必要な書類と写真が揃ったら、いよいよ専用ポータルから登録申請を行います。

確認事項:商品本体に恒久的に印字されたブランドロゴの撮影基準

審査を通過するためには、ブランドロゴが商品またはパッケージに「恒久的に」固定されていることを示す写真が必要です。
「恒久的な固定」とは、印刷、刻印、縫い付け、型押しなど、簡単には剥がれない方法でロゴが付着している状態を指します。
後から貼り付けたシールやタグは原則として認められません。

撮影する際は、ロゴが鮮明に読み取れるように、商品やパッケージ全体が写った写真と、ロゴ部分を拡大した写真の両方を準備することが推奨されます。
ピントが合っており、明るい場所で撮影されたクリアな画像であることが重要です。

よくある失敗:画像編集ソフトでロゴを合成した不備写真の提出

ブランド登録の申請で却下される典型的な失敗例として、実際の製品写真ではなく、画像編集ソフトなどを使用してロゴを後から合成したデジタルモックアップを提出するケースが挙げられます。
Amazonの審査では、ブランドが物理的に商品に付されていることの証明が求められるため、このような合成画像は不備と見なされます。

必ず、ロゴが印刷または刻印された「実物」の商品やパッケージを撮影した写真を提出してください。
手元に実物がない段階での安易な申請は、審査の遅延や却元の原因となります。

補足情報:商品パッケージにシールを貼った状態での審査通過可否

原則として、商品やパッケージにブランドロゴのシールを貼り付けただけの状態では、AmazonBrandRegistryの登録審査を通過することはできません。
Amazonはロゴが「恒久的に」製品またはパッケージに付着していることを求めており、簡単に剥がせるシールは恒久的な固定方法とは見なされないためです。
ただし、宝飾品など物理的にロゴの印字が極めて困難な特定の商品カテゴリについては、例外的にタグなどが認められる場合もありますが、基本的には印刷や刻印が必要だと認識しておくべきです。

ステップ4:専用ポータルからAmazon Brand Registryの登録申請を行う

必要な商標情報と商品写真の準備が整ったら、Amazon Brand Registryの公式ウェブサイトから登録申請手続きを開始します。
専用の申請ポータルにアクセスし、アカウントを作成後、画面の指示に従って情報を入力していきます。
このプロセスには、セラーセントラルのアカウント情報、商標情報、商品カテゴリ、そして準備した写真のアップロードなどが含まれます。
正確な情報を入力し、Amazonからの確認プロセスに対応することが、スムーズな登録完了の鍵です。

申請手続きはすべてオンラインで完結します。
まずは指定のURLからサイトにログインし、”Enroll a new brand”の項目から開始してください。
無事に審査を通過したら、ブランド登録で利用可能になった各種販促ツールを早速設定していきましょう。

確認事項:セラーアカウント情報を連携した申請フォームへの入力

申請プロセスの第一歩は、AmazonBrandRegistryのアカウントを作成し、既存のAmazon出品用アカウント(セラーセントラル)と連携させることです。
申請フォームでは、ブランド名、商標の種類(文字商標か図形商標か)、登録(または出願)番号、商標が登録されている特許庁の国などを正確に入力する必要があります。
また、ブランドロゴの画像ファイルや、ロゴが印字された商品・パッケージの写真もこの段階でアップロードします。

入力情報に誤りがあると審査が遅れるため、商標登録証などの公式書類を手元に置いて、一字一句間違えないように入力することが重要です。

よくある失敗:特許事務所に送付される確認コードの入力期限切れ

申請プロセスの最終段階で、Amazonは商標の正当な権利者であることを確認するため、特許庁に登録されている連絡先へ確認コードを送付します。
このコードを受け取り、申請アカウントの画面で入力しなければ手続きは完了しません。
よくある失敗は、事前に特許事務所への連絡を怠り、コードの存在に気づかなかったり、受け取りが遅れたりして入力期限を過ぎてしまうケースです。

申請前には必ず代理人に連絡を取り、Amazonからコードが届く旨を伝えておく必要があります。
不明な点は、Amazonのテクニカルサポートに問い合わせましょう。

補足情報:申請提出から審査完了通知までの所要日数

AmazonBrandRegistryの申請を提出してから審査が完了し、通知が届くまでの期間は、通常10営業日前後が目安とされています。
ただし、これは申請内容に不備がなく、確認コードの入力がスムーズに行われた場合の平均的な日数です。
申請情報の誤りや提出画像の不備、または商標権者への連絡が滞った場合などは、2週間以上かかることもあります。

もし長期間にわたって連絡がない場合は、ケース履歴からAmazonのテクニカルサポートへ進捗状況を問い合わせることも可能です。
迅速な登録完了のためには、事前の準備が重要です。

ステップ5:審査通過後に売上拡大につながる販促ツールを設定する

ブランド登録の審査に通過したら、すぐに利用可能となる多彩な販促ツールを活用して、売上拡大に向けた具体的なアクションを起こしましょう。
これまでは利用が制限されていた、ブランドストアの構築、A+コンテンツの作成、スポンサーブランド広告の出稿などが可能になります。
また、ブランド分析ダッシュボードにアクセスし、顧客の検索行動や購買データを分析することも重要です。

これらのツールを有効に活用することで、ブランドの認知度を高め、競合との差別化を図り、Amazonでのビジネスを新たなステージに進めることができます。
セラーセントラルにログインし、各機能の設定を開始してください。

確認事項:自社専用のブランドストアを構築する設定手順

ブランドストアとは、Amazon内に自社ブランド専用のウェブページを作成できる機能です。
複数の商品をまとめて紹介したり、ブランドの歴史や世界観を伝えたりすることが可能で、顧客ロイヤルティの向上に貢献します。
設定はセラーセントラルのメニューから「ストア」を選択し、テンプレートを選んで画像やテキスト、商品を追加していくだけで、プログラミングの知識は不要です。

トップページやカテゴリページなどを自由に設計し、ブランドの世界観を表現した魅力的なストアを構築することで、顧客をファンに変えるきっかけを作ります。

補足情報:検索キーワードを分析するダッシュボードの閲覧権限

ブランド登録を完了したアカウントは、「ブランド分析」ダッシュボードへのアクセス権限が付与されます。
この機能は、Amazon内での顧客の検索行動に関する貴重なデータを提供します。
例えば、特定のキーワードの検索頻度ランキングや、そのキーワードでクリックされた上位3商品、自社商品がどのキーワード経由で購入されたかなどを把握できます。

これらのデータを活用することで、より効果的なSEO対策や広告戦略の立案、さらには新商品開発のヒントを得ることが可能です。

補足情報:購買意欲を高めるスポンサーブランド広告の配信開始

スポンサーブランド広告は、ブランド登録済みのsellerのみが利用できる特別な広告フォーマットです。
Amazonの検索結果ページ最上部などの目立つ位置に、ブランドロゴ、カスタム見出し、最大3つの商品をまとめて表示できます。
単一の商品を宣伝するスポンサープロダクト広告とは異なり、ブランド全体の認知度向上や、関連商品のクロスセルを促進する効果が高いのが特徴です。

ブランドストアへ直接リンクさせることも可能で、新規顧客の獲得とブランドの世界観の訴求を同時に実現します。

Amazon Brand Registryの導入に関するよくある質問

ここでは、Amazon Brand Registryの導入を検討している出品者からよく寄せられる質問とその回答をまとめました。
登録条件や費用、具体的な効果に関する疑問は、このセクションで解消できるかもしれません。
もし、ここに記載のない不明点がある場合は、Amazonセラーセントラルのヘルプページからテクニカルサポートへの問い合わせも可能です。

商標が出願中の状態でもAmazon Brand Registryに申請できますか?

はい、申請できます。
以前は商標登録が完了している必要がありましたが、現在では日本の特許庁など、特定の国の特許庁に出願中の商標があれば申請が可能です。
ただし、申請には出願番号が必要となります。

AmazonのIPAcceleratorプログラムを通じて出願すると、より迅速にブランド登録のプロセスを進めることができる場合があります。

Amazon Brand Registryの利用自体に費用は発生しますか?

いいえ、AmazonBrandRegistryのプログラム利用自体に費用はかかりません。
無料でブランドの保護機能や販促ツールを利用できます。
ただし、登録の前提条件となる商標権を取得する際には、特許庁への出願・登録料や、手続きを弁理士に依頼する場合の代行手数料が別途発生します。

Amazon Brand Registryに登録すれば相乗り出品を完全に排除できますか?

自動的に全ての相乗り出品が排除されるわけではありませんが、極めて効果的な対策が可能になります。
ブランド登録後は、知的財産権を侵害している出品をAmazonへ報告するための専用ツールが利用でき、迅速な排除が期待できます。
これにより、悪質な相乗り出品者からブランドの価値と売上を守ることが可能です。

まとめ

AmazonBrandRegistryは、自社ブランドを不正な出品から保護する「守り」の機能と、A+コンテンツやブランドストアといった売上向上に直結する「攻め」の機能を提供するプログラムです。
登録には有効な商標権が必要ですが、現在は出願中のステータスでも申請が可能になっています。

申請には、恒久的にロゴが印字された商品写真の準備や、商標情報とブランド名表記の完全な一致など、いくつかの注意点があります。
無事に審査を通過すれば、各種販促ツールや分析機能を活用し、Amazonでのビジネスを大きく成長させることが可能です。

Amazonのブランド登録や、不正出品・相乗り対策、登録後の販促機能の活用を自社だけで進めることが難しい場合は、専門家のサポートをご検討ください。

株式会社PICでは、Amazonのブランド登録支援、A+コンテンツやブランドストアの制作、商品ページ改善、広告運用を通じて、ブランド保護と売上拡大を支援しています。

自社ブランドの価値を守りながら、Amazonでの認知度向上と継続的な売上拡大を目指したい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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